千差万別、あくまでも僕の価値観ですけどね。
釣りの楽しさは色々です。
大物を釣った時の喜び、感動。
仲間との楽しい時間、語らい。
釣り道具に囲まれる充実感、満足感。
自然に囲まれる心地好さ、安らぎ。
等々、あげればきりがありません。
やっとの思いで釣った魚。一投目でポンと釣れた魚。デカイやつ、小さいやつ。その日その時出逢えた魚達、その全てが僕は「一期一会」だと思ってます。
そして何より、釣果が全てではく、釣るまでのプロセスがとても大事だと思っています。それを踏まえると僕の釣りは決して楽しいだけではなかったり…もちろん振り返ると素敵な思い出になってますけど。
あらためて…昨シーズンの最終釣行を振り返ります。
僕自身は毎年目標としている魚達(特に尺ヤマメ)を上げる事も出来ていたので、すでに終了ムードでしたが、いざシーズン最後の週末となったところ、息子が慌てるように「行きたい」と言い出したので、近所の河川に出向きました。
いざ入渓すると渋い渋い。微かな反応があるか無いか…そんななか、ピンポイントにびっくりする程タイトにキャストした息子のロッドに小ぶりなヤマメが乗りました。本人は「まぐれ」だど言い、僕も「そうだな」と言いましたが、最高の釣果です。
その後無反応のまま「ここでしょ!」という最終目的ポイントに到着。先行する息子のキャストを黙って見ながら「あと40cm奥だ」、そう思っていると、3~4投したところで息子はそのポイントを見切りました。
そして僕は何も言わずその「40cm奥」にキャスト…一撃でした。秋色に染まった見事なヤマメ。
その時の息子の顔に正直僕は驚きました。
「そんなかよ?」と言うと、「それを釣りにきたんだ!」と言い、次に「それはオレの魚だ」とため息をつきました。
後から息子に聞くとあの時なぜ「オレの魚」と言ったのか分からないと言っていました。実は僕もあのヤマメがヒットした瞬間なぜか「やっちまった」と思っていました。
もちろん「誰の魚」などと言うことはないのですが、あの日あの時、僕のキャストにヒットした35cmのヤマメ。
結果論ですが…もちろん釣らせたかった。
僕が一言「あと40cm奥に投げろ」と言っていれば息子が上げたかもしれません。
しかし、もしそうやって釣り上げてしまったら、息子はいわゆる「オレの魚」とは言えないはずです。
本気で悔しがっていた彼にとって、あの時のあの「釣れなかったヤマメ」は、間違いなく価値ある一本になったでしょう。こんな経験をした彼にとって、いつの日か出逢う尺ヤマメの価値は、きっと計り知れないものになるはずですから。
釣り方や魚種、サイズなど、釣りに何を望み、何を良しとし喜びとするかはホント人それぞれ。
たかが釣り…あの時たった一匹の魚が、一人の男の「熱い思い」を見させてくれた。
僕にとってはそれが何よりの釣果でした。
ちょっと大げさかな。長々とすいません。
とにかく「釣り」って素晴らしい!!
今年も「いい釣り」したい、します、しましょーっ!!